入社前に!ブラック保育園を見分ける13の特徴~リアル体験から

ブラック保育園
  • 保育の仕事は好きだけど、またブラックな保育園だったらと思うと次へ進めない。
  • ブラック保育園は入社してからしか分からない。
  • 入社前にブラック保育園を見分ける方法を知りたい

確かにブラック保育園かどうかは入社してみないと分かりません。でも、入社前に得られる情報から予想することはできます。

国試組保育士となって19年になる私も、ブラック保育園に入社してしまった経験があります。

ブラック保育園の採用面接を思い返して気づいた違和感、特別な出来事、そしてブラック保育園を経験した保育士仲間から得た情報を元に、入社前にブラック保育園を見分ける13の項目を見つけました。

この情報を利用する時は必ず次の2点に注意してください。

  1. 100%ブラック保育園を見抜くことは出来ない。
  2. ブラック保育園の可能性が高いだけで、必ずブラック保育園であるとは限らない。

多くの項目に当てはまっていてもあなたが働きやすいと感じたら、そこはあなたにとってブラック保育園ではありません。

各項目の内容をよく読んで、最後はあなた自身で判断してくださいね。

ブラック保育園を見分ける13の項目

チェックリスト

ブラック保育園といっても、明らかに意図して従業員を抑圧している「悪徳保育園」と、上に立つ人の人間性・無知、組織力の弱さからくる「働きにくい保育園」とがあります。ただし「働きにくい保育園」では全ての人が働きにくいと感じているとは限りません。

ここでは「悪徳保育園」と「働きにくい保育園」の両方を「ブラック保育園」として考えていきます。

ブラック保育園を見分ける13項目

  1. 保育室を見学させてくれない
  2. 採用面接に筆記試験がある
  3. 採用面接で変な内容のアンケートをとる
  4. 求人情報が変化していく
  5. 現場の保育士が壁に寄りかかって座っている
  6. 現場の保育士の表情が薄い
  7. 職員の園長に対する態度に緊張感がある
  8. イベントが多い
  9. ホームページに手の込んだ給食やイベントのコスプレなど派手な写真が並んでいる
  10. 面接官がやたらとフレンドリー
  11. 採用結果をその場で出す
  12. 「あなたのやりたい保育が出来る」と言う
  13. 家族経営で二世、三世が管理職についている

表面的な好印象に引っ張られて、「不採用になりたくない」という思いから大事な情報を見落とすことがないようにしてください。

それでは、理由を一つ一つ説明していきます。

1, ブラック保育園は保育室を見学させてくれない

保育室にはそこで展開されている保育が凝縮されています。安全環境に対する考え方、職員や子どもの様子、仕事効率に影響する動線などです。

見学したときに確認したい環境は

  • 事故の起こりやすい配置ではないか
  • 職員の動線がイメージできるか
  • おもちゃの種類や配置は適切か
  • 子どもの近くに危ないものはないか
  • 棚の上が職員の荷物で散らかっていないか

無駄に広い保育室は子どもが走りたくなるし、仕切りすぎも狭くて危険です。
職員が動きにくい配置、たとえば未満児クラスで仕切りをまたいで行き来していたり、おむつ替えの場所が遠かったり。
大人のトイレが別の階にしかない保育園もありましたよ。
保育士施設で働いた経験がないと分からないかもしれませんが、職員の動きを見て「あれ?」って思うことは時々あります。

未満児クラスに喉を通りそうな小さなおもちゃが置いてあったらアウト。ハッピーセットの付録のおもちゃが並んでいるところは、おもちゃのそろえが悪いところです。
子どもの手が届く位置にペンやハサミが置いてあるのもダメ。安全意識の低い保育園です。

見学を希望しても何かと理由をつけて見学させてくれない保育園は、保育室を見せたことで面接に来た保育士から断られる可能性を自覚しています。

問題が分かっていているので、その部分を隠して(だまして)採用しようとしているのです。

2, ブラック保育園では採用面接に筆記試験がある

保育士の資格を持っている場合、採用面接で筆記試験をする意味はどこにあると思いますか?

私の経験した採用面接では、保育士が良く使う漢字の筆記試験がありました。
直前まで保育業務に携わっていた人なら書けるでしょうが、ブランクがある人、初めて保育園に就職する人では書けないこともあります。
たとえこのときに書けなくても、業務で必要ならちゃんと書きますよね。分からなければ調べます。

漢字に限らず、保育知識を問う問題だとしても同じです。ただでさえ緊張している採用面接の日に、わざわざ筆記試験をする目的は何でしょう?

採用面接で筆記試験を課す保育園の管理者はどんな人間性か。
私はある種の圧迫面接だと思っています。
面接で筆記試験を実施することを決めた人はずいぶんイジワルですね。

こんなことで保育士の人柄を知りスキルをはかるの?

ちなみに私は書けない漢字がけっこうありましたが(汗)、面接の最中に採用が決定しました。
この保育園、「悪徳保育園」でした(笑)。

3, ブラック保育園は採用面接で変な内容のアンケートをとる

これはときどき見かけます。
趣味、保育士を目指したきっかけ、保育経験者なら印象に残っているエピソードなど。あなたの人間性を見たいということでしょうね。
これ、履歴書ではダメですか?
そこまで掘り下げてあなたを知りたいなら、面接で実際に会話をすればいいことですよね。

妙に具体的な内容について解決策を問うアンケートはさらに要注意!
同じ内容で問題を抱えているけど解決できていない保育園です。あなたが保育園で問題をおこしている保育士と同じような傾向がないか知りたいのです。

アンケートの量が多いほど事態は深刻。筆記試験とアンケートで1時間かかった保育園もあります!
もちろんブラック保育園でした。

4, ブラック保育園は求人情報が変化していく

今ではどこの保育園でも人手が足りないので、求人が出ているからといってブラックとは限りません。
そんななかで求人情報の内容が少しずつ変化している保育園があります。

これは人が集まらないか、入ってもすぐやめてしまう保育園の可能性があります。

少しでも応募を増やすために時給などの勤務条件を変えてみたり、「60歳以上限定採用」などの特色を加えて人を集めようとします。

時給などの勤務条件を変えて、もともといる職員との差ができるのはトラブルのもとですね……。

時間がある人は、早めに求人情報をリサーチしてみるといいでしょう。

5, ブラック保育園では現場の保育士が壁に寄りかかって座っている

保育室の見学をさせてもらえた時のチェック項目です。

保育士は座って保育をしているときでも、すぐに動けるよう周囲に気を配っていますよね。壁によりかかって座っている、足を投げ出す、体育座りでいるなんてことはないです。

壁に寄りかかって保育をしている人は、とっさに動くなんて気はないのでしょう。

見学者が見ているのに壁に寄りかかっている人がいたら、それは日頃からその状態に慣れてしまっている証拠です。誰もおかしいと思っていません。
私の知る、保育士が壁に寄りかかって座っている保育園では、ほとんどの保育士が子どもを放ったらかして壁に寄りかかり、おしゃべりをしていました。

見逃さないようにしたいですね!

6, ブラック保育園では現場の保育士の表情が薄い

とても愛想のよい保育士がいるからといって、働きやすい良い保育園とは限りません。かといって、不愛想な保育士がいたとしても「ブラック保育園」ではありません。

しかし、全体的に保育士の表情の薄さが気になるときは、ブラック保育園の可能性があります。

ブラック保育園で働き続ける保育士のほとんどが、楽しいと思って仕事をしていません。自分の中でなんとか折り合いをつけて、あきらめたうえで仕事をしています。


面接に来た人を、新たな犠牲者が来たと思って見ていることも……。

7, ブラック保育園は保育士の園長に対する態度に緊張感がある

凛とした威厳のある園長、優しい笑顔でステキ!
なんて思っていても、そんな人が独裁者だったりすることがあります。
職員との関係が良好に見えても、ふとしたところで職員に緊張感が見られたら、その保育園の園長はパワハラ園長です。

私が見たのは、通り道になっている小さな事務室の扉を開け閉めするたびに、緊張した面持ちで「失礼します」「失礼しました」をみんなで連呼していたシーンです。
それまで園長とにこやかに話していた職員たちが……。ちょっと異様な空気でした。

後でわかったことですが、この園の職員にとって一番の仕事は園長の機嫌を損ねないことでした。
当然、保育は二の次。

そんな保育園に引っかからないでくださいね!
私みたいに……。

8, ブラック保育園はイベントが多い

これはよく言われることですね。

イベント自体が悪いわけではありません。ただ、多いとなると話は別です。

イベントを行うには

  • 担当と日程を決める
  • 内容を考える
  • 指導案を作る
  • 準備をする(買い出し・製作など)
  • 練習をする
  • 反省会

これだけやることがあります。それをいつ、どこでやりますか?
ただでさえ人手が足りなくて、休憩時間も書類書きに追われているのに…。

保育園は保育に欠ける子どもを預かる場所です。エンタメ施設ではありません。季節を感じる最低限のイベントとお誕生日会。それだけでも大変なんです。
行き過ぎたイベントは保育士の負担を増やし、本来保育をするべき時間を圧迫します。

イベントの多い保育園は要注意です。

9, ホームページに手の込んだ給食やイベントのコスプレなど派手な写真が並んでいる

「8, ブラック保育園はイベントが多い」に関連します。

ホームページに手の込んだ料理の写真や職員が凝った派手なコスプレをして盛り上がっている様子が載っていたら、ブラック保育園の候補です。

準備をするのにかかっている手間暇を考えても負担の大きい保育園ですが、派手にコスプレして盛り上がる雰囲気を見て、仲間に入りたいと思いますか?職員がみんな楽しんでいると思いますか?

私のいたブラック保育園では、「映え」を追求する園長の指示に職員はうんざりしていました。それでも写真は盛り上がって楽しそう(笑)。

見栄えばかり気にして、保育環境の整備や労働環境の改善が後回しになりがちなブラック保育園の見本です。

10, ブラック保育園の面接官はやたらとフレンドリー

個人的な経験から「やたらとフレンドリーな面接官(園長)」は、ある種の詐欺的要素があると考えています。

私はこれにだまされました。いわゆる「悪徳保育園」です。

面接官(園長)が必要以上にプライベートな話をして会話を盛り上げ、あなたを気に入ったと伝えてくるのはなぜでしょうか?
なんとしても採用しないといけない、あなたを逃がしてなるものかという感じが伝わります。

この外面のいいタイプの採用担当者は転職エージェントの担当者とも仲良し。ですから、転職サイトを利用したときにエージェントから太鼓判を押されることがあります。

こんなことを言っていると誰も信用できなくなりますね(笑)。過去に私が経験した「ブラック保育園」トップ2は「園長(面接官)がやたらとフレンドリー」でした。

ご自身の判断で見極めてくださいね。
あくまでも私と仲間の個人的な感想ですから。

11, ブラック保育園は採用結果をその場で出す

「10、ブラック保育園は面接官がやたらとフレンドリー」に関連します。

面接をしながらあっという間にあなたを気に入り、その場ですぐに採用を決めるのは要注意です。
あなたを特別気に入ったと見せて気持ち良くよくさせて逃さない。
宗教やねずみ講の勧誘もこの手がよく使われますね。

保育業界は離職も多いですが採用も多いのが特徴。
面接結果について話し合うことなくその場で決めてしまうのは、面接官(園長)に独断で決める傾向があるとも考えられます。

「あなたを気に入った!」というアピールで気持ちよくさせて採用して、そして…。
このあとブラック保育園だったと気づいた時のショックは計り知れません。

人を見抜けなかった自分を呪います……。

12, ブラック保育園は「あなたのやりたい保育が出来る」と言う

このフレーズ、よく聞くと思いませんか?

あなたが保育園勤務の経験者だった場合、なにか不満があって前職を辞めている可能性があります。前職では満たされなかったあなたの保育への情熱を、ここでは満たすことができるよ、というお誘いです。

これは、その保育園に確立した保育方針がないということの裏返しです。
みんなで議論しながら良い保育を実現していこう、というのとちょっと違います。
組織としての方針が具体的に現場に落とし込まれず、指示系統も整っていません。人によって言うことが違って振り回される可能性が高いです。

新規入職者がいつまでたっても仕事に慣れない、働きにくいのもこのタイプです。

13, ブラック保育園は家族経営で二世、三世が管理職についている

これに関しては2つ注意があります。

1つ目は、家族経営でも素晴らしい保育園は存在するということです。
しかし素晴らしい園を見分ける方法は、残念ながら今のところ分かりません。

2つ目は「家族経営かどうか」を知る方法が少ないということです。
さらに現在の管理者が二世、三世であるということが見えにくい。

ネットの情報や転職エージェント、ハローワーク、地元の保育士仲間などあらゆるところから情報をかき集める必要があります。
姉妹園の園長と組織の代表者が同じ名字とかね。

ちょっとハードルの高い項目です。

どうして家族経営の保育園がブラック化しやすいのでしょうか。

家族経営が
ブラック化しやすい理由

  • 家族内のトラブルで職員がとばっちりを受ける
  • 社会的に未熟な二世、三世を管理職につけてしまう
  • 家族の私腹を肥やすことが目的になりやすい
  • 保育園を組織として運営することが苦手

保育園を開業した当初はきっと崇高な理念のもと、子どもたちや保育士のことを考えたすばらしい経営を目指していたでしょう。

しかし、組織運営は保育の知識や経験だけではできません。
経営の知識と技術が必要なのです。

ブラック保育園の3つの特徴

保育園

「自分の働く保育園がブラックかどうかわからない。」
そんな場合はブラックと呼ぶほどではないでしょう。
あなたが働きにくくて、改善が期待できないと感じる保育園がブラック保育園なのです。

ブラック保育園の特徴を3つに分類して考えていきます。

ブラック保育園の3つの特徴

  1. まっとうな労働環境が保障されない
  2. 職員が理不尽な攻撃を受けている
  3. 職員が次々辞めていく

まっとうな労働環境が保障されない

まっとうではない労働環境
(実体験)

  • 欠勤したら損害賠償金を給与から天引きする
  • 本人の知らないうちに時給が下げられている
  • 掃除や洗濯、制作、書類書きを業務とは認めていないので、サービス残業や持ち帰り仕事が増える
  • ささいなことで頻繁に始末書を書かせる
  • 退職の希望を受け入れない

これだけではありませんが、私の知るブラック保育園では労働者の権利なんて全く無視していました。この保育園の職員は「うちは北朝鮮だから…。」が口癖でした。職員の半数近くがボイスレコーダーをエプロンに忍ばせていたんですよ!
でもね、辞めさせてもらえないんです。

ブラック保育園というより悪徳保育園です。
経営者自身、自分たちが法令違反をしていることは承知の上でやっている。

怖い保育園です。

職員が理不尽な攻撃を受けている

職員が理不尽な攻撃を受ける保育園は、園長などの管理者が「パワハラタイプ」か、「弱い人に強く当たり、強い人に弱いタイプ」のかどちらかです。
そして、職場の組織運営がうまくいっていません。

職員が理不尽な攻撃を受けやすい
保育園の特徴

  • 管理者に問題解決能力がないので次々と職員にルールを課してはダメだしをする
  • 指示系統が整っていないので、職員は知らされていないことで怒られる
  • 管理者が弱い相手に強く当たり強い人には何も言えないので、弱い職員が攻撃を受け、モンスター保育士がのさばる

ルールがやたらと多い、変なルールがある、というのもブラック保育園の特徴ですね。

職員が次々辞めていく

職員の退職希望を受け入れない保育園を除いて、離職者が多く職員の入れ替わりが激しい保育園はブラック保育園です。

保育園に対して何の期待もできなくなったとき、人は離れていきます。

ブラック保育園では、離職者が出る理由を保育園にあるとは考えませんから改善するわけないんです。
彼らからすると、すべては職員のせい。

問題を職員のせいにしている保育園では、問題を改善しようと立ち上がる職員が現れると危険分子として徹底的に叩きのめそうとします。
子どもたちのため、保育園のためと思って立ち上がった志の高い保育士を失ってしまう……。

残念なことです…

ブラック保育園に入ってしまったら

「今まさにブラック保育園で働いています。」というあなた。

そんなあなたに最初にしてほしいことは自分の体調を確認することです。

ブラック保育園で働いている人に確認してほしいこと

  • 眠れない
  • 食事がのどを通らない
  • 出勤前におなかが痛くなる

このように体の不調があらわれたら早めに受診をして、その保育園から離れることを考えましょう。
心と体はつながっています。そして、心を壊してしまうと元に戻すのが大変なんです。休職か退職か、とにかくその場から逃げましょう。

もしもそのまま働き続けるなら、すこし工夫が必要です。

働き続ける人がしていること

  • 自分なりの落としどころを見つける
  • 問題のあるところを改善する

ブラック保育園で働く保育士の多くが、この二つのどちらかをしています。

問題を改善することが出来たら、それが一番ですよね。ただし一緒に改善する仲間とかなりの労力が必要です。
多くの保育士が「家から近い」「園長は最悪だけど職員同士は仲がいい」などの落としどころを見つけて働き続けています。

それも一つの働き方。悪いことではありません。

ブラック保育園に入ってしまうのが心配な人は

ブラック保育園を見分ける項目を紹介してきましたが、残念ながら100%見抜くことはできません。
項目に当てはまる保育園でも、あなたにとって働きやすい可能性があります。

「保育の仕事はしたい!」
でも
「ブラック保育園が怖くてどうしても踏み出せない……。」
そんなあなたには派遣で働くことをおすすめします。

派遣保育士で働く場合は派遣会社との契約になり、通常3カ月~9カ月くらいの任期で自動的に退職できます。
退職するための「判断」「決断」「行動」が不要なのです。保育園によっては、派遣から直接雇用への切り替えができるところもあります。
ブラック保育園かどうかは3カ月くらいたったころからだんだん見えてくるものです。

派遣で保育園を見る目を養うのもいいかもしれませんよ。

ブラック保育園であるという自覚

実際にブラック保育園で働いて思うのは、経営者や園長は自園がブラック保育園だとは全く思っていないということです。
この記事を読んだ保育園管理者は、きっと猛反発をするでしょう。

しかし離職者が後を絶たない保育園は、そこで働く人にとってブラック保育園であることは間違いありません。
多くのケースでは、辞めていく人ではなく保育園に問題があると、そろそろ気づいてほしいですね。

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