「いつまでやってるの!」
「邪魔だからどいて。」
「そんなんじゃどこに行っても通用しないよ!」
毎日理不尽に怒られて、でも大事なことは教えてくれない。どんなに頑張っても変わらない環境。
つらいですよね。
保育士が離職する理由のトップはずばり「人間関係」。
※「保育を取り巻く状況について」厚生労働省 参照
国試組保育士として入職初日の朝に怒鳴りあげられた私が、人間関係で疲れたときの3つの改善策は
- 自分の心を守る
- 簡単な声掛けを増やす
- 味方を見つける
これで少しでも改善が見えてきたら期待ができます。
それでもだめなら、休職・退職を視野に入れて動き出した方がいいかもしれません。
保育士が人間関係で悩んだときの改善策3つ

- 自分の心を守る
- 簡単な声掛けを増やす
- 味方を見つける
これは今の状況を改善する方法です。
1.自分の心を守る
こんな症状が現れていたら、あなたが最初にすることは自分の心を守ることです。
職場での対策
目の前の仕事に集中しましょう。
具体的には
- 政策や食事の準備・後片付け
- オムツ交換
- ケガをしないようにしっかり見守る など
自分の出来ることに集中して取り組み、できるだけ他のことは考えないようにします。
集中が切れたら、今ここにこうしているだけでお給料が入ってきていることをイメージしてみて!

私は集中が切れると時計を見て、長い針が1目盛り進んでいたら「¥チャリン!」と心の中でつぶやいていました。
職場の外での対策
職場を離れたのに、どうしても仕事のことが頭に浮かんでしまう…。
そんなときは
- 忙しくする
- ゆっくり深呼吸する
- 今の気持ちを誰かに話す(または書き出す)
趣味や運動、断捨離、凝った料理を作ってみたり、キッチンなど水回りを徹底的に掃除してみたり。
できるだけ忙しくして職場のことを頭の中から排除します。
心が重いと呼吸が浅くなりがちなので、思い出したときにゆっくり深く呼吸をしてください。
もうひとつ効果があるのは、今の気持ちを誰かに話すことです。
SNSなど身バレしないよう注意しながら投稿したり、紙に書き出すだけでもいいですよ。
心の内を吐き出してみることで気持ちを整理することが出来ます。
2.簡単な声掛けを増やす
人間関係を改善するのに役立つ方法にコミュニケーション不足の解消があります。
人は「解らない」ことに対して不安や恐れを覚えます。相手のことがよく解らずに苦手意識を持ったり不満に思ったりするのです。
だからといって、今すぐに苦手な人とコミュニケーションなんて取れないし取りたくない(笑)!
そんなときは、簡単な言葉でコミュニケーション不足を解消していきます。
- 「はい(わかりました)。」
- 「ありがとうございます。」
- 「すみません。」
人間関係でつらい思いをしている人は「すみません。」が圧倒的に多いと思いますがどうでしょう。
この3つのことばで特に使ってほしいのは「ありがとうございます。」です。
ひねくれている相手は、手を変え品を変え文句言ってくるでしょう。それでもできるだけ使っていきましょう。
意識して言っているうちにあなたも慣れてくるし、言われている方もだんだん慣れてきます。
事務的に返しているだけに見えますが、これはコミュニケーションの基本です。このことばが会話の基礎となって次の会話へ発展していくのです。
3.味方を見つける
職場の人間関係に悩んでいるときにありがちなのが、「職場の全員が自分のことを悪く思っている」という妄想です。
今は表立ってあなたを助けてくれる人はいないかもしれません。それが出来ていれば今みたいな職場にはなっていませんから。
全員が敵ではない
きつく当たる人はおそらく全員ではないと思います。それでも「みんな」が敵に見えてしまうものですよね…。
でも、今あなたの脅威になっている人は、他の人にも同じように脅威になっている可能性があります。
そんな人はあなたに声をかけるチャンスをうかがっているのかも。
少しずつでも言葉を交わす機会が増えると、相手の反応で誰が味方か見えてきます。
上司に問題がある保育園は味方が見つかりやすい
上司との関係がつらい保育園なら、味方が多い可能性は高いです。職員の大半が上司との関係にストレスを抱えているので、共通の話題で仲良くなれることも。
なかには上司側についていて優遇され、上司に対する悪口を報告する人もいるので気をつけて。

何ごとも焦らず、少しずつ進めましょう。
スパイに注意
最初からグイグイきて、あなたから愚痴を引き出そうとする人に注意しましょう。たまに、探りを入れては誰かに報告している人がいます。
保育士の人間関係がめんどうなわけ
気遣いの相手が多い
保育士の仕事は多くの関係先があります。
- 子ども
- 保護者
- 上司
- 先輩
- 同僚
- 後輩
これだけたくさんの相手に気遣うのは大変なことです。
どれかひとつでも上手くいっていないとストレスなのに、全部が上手くいっていなかったら大変でしょう。
保育は人間関係の難しい仕事なのです。
保育は連携が必須
保育の仕事は一人ではできません。
クラスはチームで運営し、保育補助やフリー保育士の力を借りて活動を進めていきます。他に延長保育や給食室の職員もいます。
子どもが相手ですから、ケガやおもらし、発熱や嘔吐で突発の仕事は日常茶飯事。
そんなことに対応しながら一日を進めていくには、どうしても連携が必要になります。

一人で黙々と進めらない仕事だから、余計に人間関係が重要になんですね。
施設運営が苦手な園長が多い
保育園を運営するには、組織を運営する能力のある人が上に立つ必要があります。スキルの高い保育者でなくてもいいのです。
しかし、保育園ではマネジメント能力より保育のキャリアや経営者の親族であることが管理者になるパターンが多くみられます。
組織運営の苦手な園長が多いな、というのが異業種から保育業界に入って一番に思うことです。
組織が弱いと一貫したルールが作れず、従業員に周知させることもできなくてトラブルが起こりやすくなります。不公平な雇用をするのもこのタイプ。
素晴らしい園長もいらっしゃるのでみんながダメなわけではありません。
組織作りってとっても重要です。
保護者対応は園として対応する
保護者対応は年々難しくなってきていると言われています。
しかし、保護者対応の問題は職場環境とは少し違いますね。
保護者対応で問題が起きたときは必ず先輩と上司に相談して、園として対応をしましょう。
人によって違う対応をしてしまうと、ますます問題が大きくなってしまいます。
こんなときは逃げて!

あなたはスズメバチが自分の顔めがけて飛んで来たらどうしますか?
逃げますよね。
身の危険を感じたら逃げるのが一番です。
心と体が悲鳴を上げているとき
心と体が悲鳴を上げはじめたら、もうその場にはいられません。対策次第では改善することもありますが、放置すると症状はどんどん悪化していきます。
ここまできたら逃げてください!!
- 朝起きるとお腹が痛い
- 職場に近づくと吐き気がする
- 蕁麻疹ができる
- オフの日も誰にも会いたくない
- お酒や甘いものが増えて肌がボロボロ
ここまできたら、すぐに医療機関に相談し、休職、退職を視野に動いてください。
自分で動けなかったら、誰かに相談して!
上司に申し出ることが出来れば、早いに越したことはありません。
悪化してしまうと、転職さえ難しくなります、復職するのに数年かかる人も珍しくないのです。
精神的な苦しさから体調を崩していると感じたら、早めに心療内科の受診をおすすめします。受診はちょっと…というときは、先に無料電話相談をしてみてもいいですね。
※ 心の相談の窓口について|困ったときの相談先(厚生労働省)参照
雇用上の問題が起きているとき
違法なことを平気でしている保育園は実際にあります。
保育園のやり方をあなたの力で変えるのはとても難しいし、おすすめしません。
逃げてください。
そんな保育園にも職員がいてちゃんと働いているのに、職場のやりかたに疑問を持っているのは自分だけ?自分が間違ってるの?と混乱しますよね。
退職させてくれない園もありますが、恐怖で辞めると言えない人、諦めて自分なりに納得して受け入れている人など様々です。
何が正しいのか分からなくなったら専門家に聞いてみましょう。
労働基準監督署では、気軽に相談できる「総合労働相談コーナー」を全国379か所に設置しています。

私もブラック保育園を辞めるときに2度相談しましたが、予約なし、匿名で相談できて頼りになりましたよ。
味方が見つからないとき
小規模園で全員が結託している、または家族経営で誰に対しても下手なことが言えない。そんな環境では味方が見つからないかもしれません。
6か月くらいすると全体の関係性が見えてきます。
精神的にも肉体的にも「もうムリ…」と感じたら、そこから離れてもいいと思います。
逃げることは悪いことではない
自分の身に危険が迫ってきたら逃げてください。職場の人間関係で命を落とすことは珍しいことではないですよ!
命はあっても、心が壊れて日常の生活が送れなくなったら?社会的に命を落としたことと同じです。
「そんなんじゃどこへ行っても通用しないよ!」
これは人の気持ちを考えることのできない人の常套句です。
放っておきましょう。
保育士が人間関係で悩んだときの対策3つ
- 自分の心を守る
- 簡単な声掛けを増やす
- 味方を見つける
それでもだめなら今の職場から離れましょう。
今の職場では環境が悪くて続けられないだけ。頑張り屋のあなたなら、どこへ行っても通用しますよ!
そこがまともな保育園なら……ね。
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