退職代行を利用する保育士が急増!辞めるまでの手順と注意~おすすめ業者

退職代行

仕事を辞めるのは労働者の権利です。

希望を胸に就職した保育園。
でも、保育以外のことで辛く苦しい職場だったら、子どもたちのことを考える余裕がなくなってしまいますね。

「今の職場はもう行きたくない!」

「もっと子どもと向き合える保育園に転職したい!」

でも……

  • 人手が足りないから辞めさせてくれない
  • 辞めると言った後の職場に居づらい
  • 園長と話をするのが怖くて言い出せない

そんな保育士さんの間で今、退職代行を利用する人が増えています。

  1. 保育士が退職代行を利用するなら
    1. 弁護士の退職代行
    2. 労働組合による退職代行
    3. どちらでもない一般企業による退職代行
  2. 退職代行を利用しているのはどんな人?
    1. こんな人が退職代行を利用する
    2. 退職代行の認知度と利用率
    3. 退職代行を利用するのは非常識?無責任?
  3. 保育士が退職代行業者を選ぶ方
    1. 弁護士に依頼したほうがいい人
    2. 労働組合に依頼したほうがいい人
  4. 退職代行を使って退職する流れ
    1. 1.雇用契約内容の確認
    2. 2.職務規定の確認
    3. 3.退職時期を決める
    4. 4.退職代行に問い合わせる
    5. 5.退職代行を依頼する(支払い)
    6. 6.退職代行開始
    7. 7.退職代行業者から保育園へ連絡
    8. 8.必要書類・返却物を保育園に送る
  5. 退職代行にかかる費用の相場
    1. 弁護士の場合 50,000円~100,000円
    2. 労働組合の場合 20,000円~50,000円
  6. 退職代行を利用するメリットとデメリット
    1. 退職代行を利用するメリット
    2. 退職代行を利用するデメリット
  7. 退職代行でよくあるQ&A
    1. 退職した後の収入はどうする?
    2. 退職代行は違法じゃないの?
    3. 転職する時にバレたら不利になる?
    4. どうして即日退職できるの?
    5. 退職に必要な書類はもらえるの?
    6. 保育園から直接連絡が来たらどうするの?
    7. 自宅に園長がきたらどうするの?
    8. 退職に失敗したら?
    9. 退職の成功率は?
    10. 保育園から訴えられることはないの?
  8. 退職代行を利用するときの注意
    1. 職場の人には絶対内緒
    2. 退職が完了するまでは退職に集中する
    3. 私物は持ち帰っておく
    4. 貸与品は職場に置いておく
    5. 退職代行業者が保育園に連絡する日時を正確に打ち合わせる
    6. 退職後の生活費を準備しておく
    7. 退職後に必要な書類を確認しておく
    8. 雇用契約内容・有給残数を確認しておく
    9. 引き継ぎ書類を作っておく
    10. 退職届は指示通りすぐに発送する
    11. 書類の作成・発送は自分でやる
  9. おすすめの退職業者

保育士が退職代行を利用するなら

退職代行とは、労働者本人に代わって職場に退職の意思を伝え、退職するための交渉をしてくれるものです。
保育士のあなたが辞めるとき、退職代行業者はあなたの代わりに保育園に「辞めたい」と連絡をしてくれます。

退職代行業者は次の3種類です。

  1. 弁護士
  2. 労働組合
  3. 1.2のどちらでもない一般企業

それぞれの特徴を解説します。

弁護士の退職代行

弁護士による退職代行の場合、単なる退職に加えて未払い賃金の請求や上司のパワハラを訴えるなど、法的な手続きが必要な退職に向いています。

このほか公立保育園を辞めたい人にもおすすめします。公立の場合は民法ではなく公務員法が適用されるので、少々ややこしくなる可能性があるからです。

弁護士に依頼する場合の費用は、通常は着手金として100,000万円~ほど必要です。「退職代行」を前面に掲げている法律事務所なら、退職代行用の料金設定があり、50,000円程度で引き受けているところもあります。

ほかのタイプの業者と比べて高額ですが、弁護士にしかできない法的な対応ができるので頼りになります。

弁護士に頼んだ方が良い人

公務員……公務員は一般と違い民法ではなく公務員法にのっとった雇用なので、どんな内容の交渉にも対応している弁護士にお願いした方が良いでしょう。

給与の未払い金がある人……給与や残業代の未払いについて争う可能性があるなら、やはり弁護士にお願いする方が安心です。裁判になったときに代理人になれるのは弁護士だけ。

損害賠償請求をされる可能性がある人……保育園に甚大な損害を与えたために損害賠償請求される可能性のあるひとは迷わず弁護士に依頼しましょう。

パワハラで訴える予定の人……この場合は必ず弁護士に依頼します。退職することより訴訟が主な目的ですね。

労働組合による退職代行

労働組合運営による退職代行は、あなたに代わって「労働組合」が保育園と交渉してくれるものです。
そのためには、あなたが「労働組合」に加入する必要があります。

どうして労働組合があなたの代わりに交渉できるのでしょうか?

労働組合法6条により、労働組合が団体交渉権といってあなたに代わって職場と交渉する権利を持っています。この権利を使って、保育園と交渉してくれるのです。

弁護士のように裁判になったときの代理人にはなれませんが、退職日、有給消化などの交渉もできます。

一般的な退職なら、労働組合による退職代行がおすすめです。

どちらでもない一般企業による退職代行

どちらでもない企業による退職代行は、ただ単に「あなたの代わりに退職の意思を伝える」だけです。保育園が訴えに応じないときはお手上げです。

なぜなら、あなたに代わって交渉する権限を持っていないからです。もし、交渉をしてしまうと、それは非弁行為という法律違反です。

退職代行を利用するときは「弁護士」「労働組合」が運営する業者を選びましょう。

退職代行を利用しているのはどんな人?

こんな人が退職代行を利用する

  • 辞めると言っても辞めさせてもらえない
  • 上司が怖くて言い出せない
  • 辞めると言った後の出勤が耐えられない

このように、辞めたくても「言えない」「辞めさせてもらえない」という人たちが退職代行サービスを利用しているのです。

退職代行の認知度と利用率

日本労働調査組合のアンケート(2021年11月)によると、退職代行サービスの認知度は57.4%。実際に退職代行サービスを利用した人、または身近な人が退職代行を利用して辞めた経験のある人が32.7%という結果が出ています。
そして今後退職代行サービスの利用を検討している人はなんと47.4%!

退職代行の利用者は営業職や医療従事者に多い傾向がありましたが、保育園でも良く耳にするようになりました。
私が勤めている保育園でも退職代行を利用して辞めた保育士さんがいます。

人手不足、人間関係の悪化が進んでいる保育業界でも、退職代行利用者は今後ますます増えていくのではないかと考えられます。

退職代行を利用するのは非常識?無責任?

退職代行を利用する人は真面目な人が多く、悩んで苦しんだ末に決断した人がほとんどです。

人手不足なのに辞められてしまう保育園側からすれば、退職代行利用者を「非常識」「無責任」というのは仕方ないかもしれません。

しかし、職員間では深刻な事情を想像することは簡単です。若い先生、優しい先生ほど辞めると言い出せなかったり、強引に押し切られて辞められずに苦しんでいます。
実際、私の職場でも退職代行利用者に対して同情的な感想が多く聞かれました。

退職代行を利用するしか方法がない。そんな環境を作っている保育園に問題があるのです。

保育士が退職代行業者を選ぶ方

退職代行業者を選ぶ基準は以下の2点で変わってきます。

  1. 自分の雇用がどうなっているか
  2. 退職するにあたってどんな交渉が必要か

ただし、どんな事情であっても「弁護士」か「労働組合」系の業者を選んでください。

非法行為(保育園に対して代わりに交渉する行為)のできない一般業者が間に入ったことで、退職できなかったり、損害賠償の訴訟を起こされたりする可能性もあるのです。

弁護士に依頼したほうがいい人

  • 公立の保育園に勤める人
  • 給与の未払い・パワハラなどで裁判になりそうな人

公立の保育園に勤めている人は民間企業と違って雇用に関する法律が違い、私立保育園は「民法」、公立保育園は「公務員法」に基づいています。
公立保育園も労働組合系の代行業者で退職できますが、注意が多いので弁護士を利用する方が安心です。裁判になりそうなケースの退職も弁護士にお願いしましょう。

パワハラで訴える場合は迷わず弁護士です。

労働組合に依頼したほうがいい人

  • 私立保育園に勤める人
  • 裁判で争うような問題のない人
  • 費用を抑えたい人

弁護士に依頼するより安い料金で退職することができます。

労働組合法6条により団体交渉権が認められていて、あなたが直接出ていかなくてもすべて代わりに交渉してくれます。

労働組合ではできないのが裁判の代理人です。
有給消化の交渉はできますが、未払い金や退職金の請求もできません。
裁判になりそうな問題がなければ、弁護士より費用が抑えられる労働組合系の退職代行業者がおすすめです。

退職代行を使って退職する流れ

退職代行業者に問い合わせる前にしておくことは次の3つです。

  • 職務規定の確認
  • 雇用契約内容の確認
  • 自分が退職する時期の目安を決める

分からなければ、無料相談をしながら準備していくこともできます。
それでは、辞めると決めてから退職代行を利用して退職が完了するまでの流れを確認しましょう。

1.雇用契約内容の確認

あなたの雇用契約書を用意しましょう。正社員なら就職したとき、パートなら更新のたびに契約書を交わしているはずです。
もし失くしてしまったのなら、分かる範囲で書き出します。

有給休暇の残った日数も確認しましょう。
有給休暇が何日残っているかで退職時期が変わってくる可能性があるので正確に把握しておいてくださいね。

2.職務規定の確認

職場の職務規定(勤務規定など)を確認します。保育園によっては隠してあるところも!
職務規定を見ていると「辞めるのかな?」と勘繰られるので気をつけてください。

職務規定の内容は今後の交渉で参考になりますが、職務規定の内容が法律と違う場合は法律が優先です。
もし見つけられないなら、可能な限り情報収集をしておいてくださいね。

3.退職時期を決める

退職時期を決め、その日に合わせて準備を進めていきます。
決まっていなければ退職代行サービスの担当者と相談しながら決めてもいいですよ。

即日退職ができるのは、保育園が即日で退職を受け入れるか退職の意思を伝えてから14日までの間を有給や欠勤でカバーできる場合です。
そのための交渉を退職代行業者が代わりにしてくれます。ただし、代わりに交渉できるのは労働組合系か弁護士でなければなりません。

退職代行がスタートしたらもう出勤しないのですから、まだ時間があるなら私物の持ち帰りや引き継ぎなど、あとから面倒になることは少しでも減らしておきましょう。

4.退職代行に問い合わせる

自分に合った退職代行業者を選んで問い合わせます。
相談するときは無料相談サービスのあるところをおすすめします。
具体的にどうやって辞めるのかイメージできて信頼できるところを選びたいですね。

退職代行業者からのしつこい勧誘があるという話は聞きません。まだ決心がついていない人も安心して相談できます。ラインやメールでのやり取りができるので、ゆっくり考えながら返信できますよ。

5.退職代行を依頼する(支払い)

利用する退職代行業者が決まったら、費用を支払うことで退職代行がスタートします。
労働組合が運営する業者を利用する場合、あなたはその業者の労働組合に一時的に加入する形をとります。労働組合が組合会員の交渉を代わりにしてくれるのです。(労働組合法第6条)

6.退職代行開始

ここから、具体的にどのように進めていくのかスケジュールを決めていきます。
すべて退職代行業者がやってくれそうですが、あなたがしなければいけないこともあります。

あなたがしなければいけないこと
  • 退職届の作成と発送
  • 貸与品の返却(発送)

あなたがするべきことは遅れずきちんとやりましょう。手続きが進まなくなり、退職できなくなることもありますから気をつけて!

退職後に保育園から出してもらう書類についても確認しましょう。

退職後に必要な書類(例)
  • 離職票
  • 雇用保険被保険者証
  • 年金手帳
  • 健康保険被保険者証資格喪失証明書
  • 源泉徴収票
  • 在職証明書  など

退職後に次の仕事に就職が決まっているなどの条件によって、退職時に保育園から受け取る書類は違ってきます。

保育園が出してくれない可能性があるのは「在職証明書」です。処遇改善加算の対象になる契約の人はもらえるように交渉してもらいましょう。

在職証明書がもらえないときの対処法は「在職証明書がもらえないときの対処法」で解説しています。   

在職証明書がもらえないとき

7.退職代行業者から保育園へ連絡

代行業者から保育園に連絡する日とその時間は正確にしっかりと確認してください。あなたが出勤しているときに退職代行業者から連絡が入ったら悲惨です。
また、時間を過ぎてもあなたが出勤していなかったら、職場からあなたに連絡が入るでしょう?そんなことになる前に退職代行業者から保育園に連絡してもらわないといけません。

くれぐれも間違いのないよう、気をつけてください。

8.必要書類・返却物を保育園に送る

保育園に送るものがあれば、できるだけ早めに送りましょう。

退職届は特に決まった様式はありませんが、保育園によっては独自の様式に書くようにいわれることもあります。保育園から受け取って記入・提出するものは、届いたらすぐに作成して発送しましょう。

書類の作成と発送は退職代行業者の仕事ではありません。

もし退職届の発送が遅れたら、計画通りに退職できなくなります。

「退職に失敗したら全額返金補償」というサービスがあっても、あなたが書類を送らなかったために退職できなかったのなら、補償はありません。

退職代行にかかる費用の相場

退職代行にかかる費用の相場は依頼先によって違います。

弁護士の場合 50,000円~100,000円

通常の依頼では着手金として100,000円~200,000円が相場です。
しかし退職代行として料金表にある場合は50,000円前後の設定があります。

ちなみに、私が相談した弁護士事務所では着手金が100,000円でした。

弁護士ならもめたときも安心ですが、実際に事務所へ行って面談したり細かく聞き取りをするところもあったり、ちょっと面倒なところもあります。

労働組合の場合 20,000円~50,000円

労働組合系の退職代行業者の中で利用料金が安いところは、正社員とパートで料金を分けていたり、実績が少なかったりと理由があるようです。

ほとんどの退職代行業者は退職成功率100%で、退職できなかったときの返金補償がついているところが多くみられます。

退職代行を利用するメリットとデメリット

退職代行を利用するメリット

辞めることを言い出せない人や、辞めたくても辞めさせてくれない保育園に勤めているひとなら当然メリットが大きいですよね。

退職代行を利用するメリット
  • 辞めるという意思を直接伝えなくて済む
  • 辞める意思を伝えてから仕事に行かなくていい
  • 園長に引き止められずに辞められる
  • 退職の意思を伝えてから気まずい空気のなかで仕事をしなくていい
  • 上司からの圧力をかけられなくて済む
  • 有給休暇の消化もできる

苦しい状態がもう限界で、今すぐにでも辞めたい人には嬉しいサービスです。

退職代行を利用するデメリット

退職代行を利用するデメリット
  • 費用がかかる
  • 職場の人間関係が維持できない
  • 退職した保育園と関連のある保育園には転職できない

保育園は職員が退職代行で辞めたことを口外してはいけないことになっています。しかし、うわさを完全に止めることはできません。
姉妹園ではなくても、園長のつながりがある保育園は情報がもれる可能性があります。保育園への転職を考えている人は、近隣の保育園を選ばない方が良さそうです。

損害賠償や懲戒解雇を脅し文句として使う保育園もあります。実際私も言われました。
しかし、普通に勤務していた人なら実際に訴えられることはありません。

法律では、年度途中で急に辞めることを理由に損害賠償請求や懲戒解雇はできないのです。

退職代行でよくあるQ&A

退職した後の収入はどうする?

次の仕事が見つかってから最初のお給料が支払われるまで、締め日によっては約2カ月先です。失業保険給付金を受ける場合も、手続きから支払いが始まるまでに2カ月かかるので、2か月分の生活費は準備しておきましょう。

退職代行業者のなかには、退職と同時に転職のサポートをしてくれるところもあります。

転職サポートもしてくれる「ジョブセル」は労働組合系の退職代行業者です。LINEで何度でも無料相談が受けられて、納得しなければ利用しなくてもOK。退職代行でのトラブルはこれまで0件です!

ジョブセルの退職代行を詳しくチェック

しばらく保育の現場を離れて違う仕事をしてみてもいいでしょう。保育士は日頃から複数の業務を並行して行う難しい仕事をこなしています。その気になったら何でもできますよ。

退職代行は違法じゃないの?

退職代行事態が違法なのではなく、交渉権のない代行業者が交渉を行うことが違法です。

弁護士でも労働組合でもない一般の業者ができることは、「退職を希望しています」という伝達ができるだけ。交渉する権利は持っていません。ですから、もしも保育園と退職時期について交渉することになったら、そこからは話が出来ないのです。

それに比べて、労働組合は団体交渉権を持っています。退職時期についても交渉しても違法にはならないのです。

転職する時にバレたら不利になる?

自分で言わない限りバレることはありません。
書類上はただの自己都合退職となっています。転職先で自分から退職代行を利用したと言わなければ大丈夫。

バレる一番多いパターンは自分からバラしてしまうこと。SNSで身バレアカウントでの発信も気をつけて。
転職先の保育園が辞めた保育園と付き合いがあると「そちらの保育園から面接に来た〇〇さんはどんな人?」なんて聞くこともあります。
前園の職員と次の園の職員が知り合いでバレることも考えられるので、近場での転職はしない方がいいでしょう。

どうして即日退職できるの?

民法では退職の意思を伝えてから14日後には退職できるとされています。
ではなぜ退職代行に頼むと即日退職になるのか。

それは保育園が認めれば即日でも退職できるからです。

退職代行を利用して辞めようとしている保育士を引き止めることは、まず不可能です。
労働者には自由意思で退職をする権利があって、無理に引き止めるのは違法です。退職を認めないでごねても保育士は戻ってこないし、面倒が大きくなるだけで保育園にとっては不利。だから即日で退職を認めるケースが多いのです。

たとえ即日退職が認められなくても、残りの14日間を有休消化と欠勤で乗り切れるので、もう二度と保育園には行かなくて済みます。

退職に必要な書類はもらえるの?

退職や転職、各種手続きに必要な書類は退職代行業者がかわりに依頼してくれて、後日自宅へ郵送されます。

そのためにも交渉開始する前に退職代行の担当者としっかり話し合っておきましょう。

とくに在職証明書は保育園に発行義務がないので、担当者から依頼してもらった方が発行してもらいやすいのではないでしょうか。

代行業が完了してから「アレとアレも欲しい!」なんて言っても、対応できないことがありますから、依頼するときは抜けが無いようにね。

保育園から直接連絡が来たらどうするの?

保育園は退職代行業者から本人には直接連絡しないようにと言われます。
その時に「労働組合法第6条により」なんて言われると、法律に弱い上司は余計連絡できなくなるようです。

ただし、100%連絡が来ないと言い切れるものではありません。強制力がないからです。

もし連絡がきたときは無視して大丈夫。
困ったときはすぐに担当者へ相談しましてください。

自宅に園長がきたらどうするの?

イヤな気分ですが、居留守を使ってください。出なくていいです。

あまりしつこいようなら、退職代行の担当者に連絡してください。それでもしつこい時は「帰ってください、警察を呼びます」といってOK

それでも帰らないとき、刑法第12章第30条住居を犯す罪による不退去罪に当たる可能性がでてきます。
実際ここまでする保育園がほとんどないのは、強行したときのメリットよりデメリットの方が大きくなるからです。

退職に失敗したら?

日本の法律では、全ての労働者に退職する権利があります。ですから退職できないということは考えられません。

退職に失敗するケースはほぼありませんが、失敗しても返金の対象にならないことがあります。

返金の対象にならない失敗例は

  • あなたが保育園に連絡をして残るよう説得されてしまったとき
  • 退職届を送らなかったとき
  • 保育園とのトラブルなど事実を隠していたとき

あなたが約束とは違う行動をとらなければ上手くいくのです。

退職の成功率は?

ほぼ100%です。

本人が途中で良心に耐えられなくて断念したり、自分から連絡をして直接説得されたりすると失敗します。

失敗する例

  • あなたが保育園に連絡をして残るよう説得されてしまったとき
  • 退職届を送らなかったとき
  • 保育園とのトラブルなど事実を隠していたとき

退職代行の担当者に聞かれたことは全て話して、提出する書類は期限を守りましょう。

保育園から訴えられることはないの?

退職をされることで損害を受けたと「損害賠償請求」をされるリスクはゼロではありません。
長期間の無断欠勤やSNSなどで保育園を中傷するような内容を拡散したなどして、保育園に大きな損害を与えたときです。

しかし、退職代行を利用したことを法的に訴えることはできません。

もし心配なら退職代行をお願いする前に、無料相談であなたの心配事を解消してからにするといいですよ。

退職代行を利用するときの注意

退職代行を利用する時に注意してほしいことは次のとおりです。

退職代行サービスを利用する時に注意したいこと
  • 職場の人には絶対内緒
  • 退職が完了するまでは退職に集中する
  • 私物は持ち帰っておく
  • 貸与品は職場に置いておく、または早めに郵送する
  • 交渉開始の日にちと時間を正確に打ち合わせておく
  • 退職後の生活費を準備しておく
  • 退職後に必要な書類を確認しておく
  • 雇用契約内容・有給休暇残数を確認しておく
  • 引き継ぎ書類を作っておく
  • 退職届は指示通りすぐに送る
  • 必要書類の作成・発送は自分でやる

職場の人には絶対内緒

どこから情報がもれるか分からないので、仲の良い職員にもぜったいに言わない方が良いです。

最後の出勤日までに上司にバレてしまい、あれこれ文句を言われ引き止めの説得を受けるのはイヤですよね。

退職が完了するまでは退職に集中する

退職完了は思ったよりあっけなく、開始した日に完了することも多いようです。
ただ、何が起こるか分からないので退職代行担当者とはすぐに連絡が取れるようにしておきましょう。

連絡はとれるからといって旅行や飲み会に行くのも控えて。書類に不備があってすぐに訂正が必要になったときに対応できなくなってしまいますから。

私物は持ち帰っておく

私物の引き取りサービスをしている退職代行業者もありますが、退職する日が決まったら私物は早めに持ち帰りましょう。私物を職場に残してしまうと、保育園から送ってもらわなければいけなくなります。着払いで送ってもらうにしろ、保育園に手間をかけさせるのは気が引けますよね。

持ち帰るときは怪しまれないように少しずつ(笑)。

貸与品は職場に置いておく

保育園から貸与されているものがあれば、できるだけ職場に戻しておきましょう。個人ロッカーがあれば、そこに置いておいてもいいですね。

健康保険証は退職日当日まで利用できます。何日か残っているなら退職日の翌日に簡易書留でお返ししてください。

退職代行業者が保育園に連絡する日時を正確に打ち合わせる

もしあなたが出勤しているときに、退職代行から保育園に電話が入ったらどうしますか?もう大騒ぎになりますよ。間違いなく事情を細かく聞かれて面倒なことになりかねませんよ!

退職代行がスタートしたら、保育園関係者はあなたに連絡ができません。出勤予定の朝になってもあなたが出勤していなければ保育園から電話が入ることも!

退職代行業者が電話する日にちと時間は慎重に決めましょう。

退職後の生活費を準備しておく

転職して最初のお給料が振り込まれるには締め日によっては2カ月近くかかります。失業保険も自己都合での退職では申請してから支給が開始するまでに4カ月かかります。

もしあなたが退職したことで収入が一時的に途切れるならば、その期間必要になる金額は用意しておきたいですね。

退職後に必要な書類を確認しておく

退職後に必要な書類は退職代行担当者が保育園にちゃんと出してもらえるよう話してくれます。事前に何を発行してもらうのか打ち合わせておきましょう。

保育士で1日6時間以上、月20日以上(相当)勤務していた人は「在職証明書」も重要です。

次に保育園で勤めるときに、あなたの処遇改善等加算の基準が決まる大切な書類。しかしこの「在職証明書」は保育園に発行する義務がありません。それでも退職時に一緒に発行してもらうように頼めばほとんどは出してくれます。

在職証明書がもらえないときの対処方法はこちらを参考にしてください。
※ 在職証明書がもらえないときの対処方法

雇用契約内容・有給残数を確認しておく

あなたの雇用契約内容と有給休暇の残数は最初に退職代行業者に聞かれる大切な情報ですから、問い合わせをする前に確認しておきましょう。

保育園の就業規則もできるだけ確認しておいてください。
保育園の就業規則(勤務規定など)にどんなことが書いてあっても、法律より優先することはありません。

保育園の中には就業規則を従業員から見られないようにしまっているところもあります。

どうしても確認できないときは、口頭で情報を集めるか退職代行担当者にそのことを伝えてください。

もう一度言いますが、保育園が決めたルールより法律が優先します。

引き継ぎ書類を作っておく

退職代行を利用すると、その日からあなたは出勤しなくなります。引き継ぎも何もせずに終わるということです。
それまであなたが抱えていた仕事は誰かが代わりにしなくてはなりませんよね。

少しでも他の職員に負担をかけないよう、引き継ぎ書はしっかり用意しておきましょう。

退職届は指示通りすぐに発送する

せっかく話が順調に進んでいるのに、あなたからの退職届が提出されないことで計画がダメになる事があります。

この場合、退職が失敗しても返金保証の対象にはなりません。

あなたがすべき事は、期限を守って確実に終わらせてください。

書類の作成・発送は自分でやる

退職に必要な書類は自分で作ります。退職代行業者が代わりに作成することはしていません。保育園に書類を発送するのもあなたです。

退職代行をお願いしたらあとはなにもしなくていい、というわけではありませんので気をつけてください。

おすすめの退職業者

おすすめする退職代行は弁護士系と労働組合系の2択
「弁護士監修」は弁護士系とは違います。弁護士がアドバイスをしているだけで交渉や代理をしてくれるのではありません。

ここで紹介している退職代行業者は、契約前に気軽に無料相談が受けられます。具体的にどんなふうに辞められるのか、実際に話を聞いてみることをお勧めします。

※広告を含む

私の職場でも「ガーディアン」を利用して退職した職員がいます。
一度も出社せず、本人とは直接連絡を取らないようお達しがあって、あっという間に退職しました。

どうしても直接言えない。もう耐えられない。という人は、無料相談だけでもいいと思います。詳しい人に相談することで、気持ちの整理がつくかもしれません。

コメント

タイトルとURLをコピーしました